Top image for the blog 'A Guide to Japanese Crochet Charts for Crafters Worldwide', featuring an overview of what Japanese crochet charts are and how they differ.

Guide 1: 日本の編み図とは?

日本のパターン形式「編み図」

多くの国では、かぎ針編みパターンは主にテキストベースで記述されていますが、日本では、記号を使った図形「編み図」によってパターンを表現するのが一般的です。
編み図は、作品の編み方を視覚的に表しています。
初心者でも直感的に学びやすく、編み図の見方さえわかるようになれば、言葉による説明に大きく依存することなくパターンを理解できます。
Guide 1 では、そんな編み図の特徴を具体的に見ていきましょう。


日本の編み図の特徴

・視覚的でシンプル

編み図は基本的に〝記号の集まり〟で構成されています。各記号が特定の編み方(例:くさり編み、こま編み、長編みなど)を表しており、それを読み取ることで全体の流れが一目でわかります。
日本の編み図の例 Example of Japanese Crochet Chart

・統一された記号体系

下表の例のように、日本の編み図は共通した記号体系を使用しており、どのパターンでも基本的な記号の意味は同じです。このため、一度記号を覚えると幅広いパターンを理解することができます。
日本の編み図_記号例

・図形的な配置

編み図は編み地の形状を反映するように描かれることが多く、例えば、丸いモチーフなら編み図も円形、四角いグラニースクエアなら四角形に配置されます。
日本の編み図_丸モチーフ例 日本の編み図_グラニースクエア例

・表から見たときの模様を表す

日本の編み図は、作品の表として使用する編み地の「模様」を記号で表しています。これに対し英文パターンに添えられている編み図では「編み方」をそのまま記号で表しています。
引き上げ編み記号が使われる場合にこの違いが表れ、日本の編み図と英文パターンに添えられた編み図とで、記号の使われ方が逆になることがあります。
詳しくは後日取り上げますね。

・繰り返し部分がわかりやすい

大きな作品など繰り返し編む箇所がある場合は、編み図の一部が省略されることがありますが、繰り返す部分は明確な記号(例:矢印や括弧)で示されており、どの範囲を何回繰り返すかが一目でわかります。
日本の編み図_繰り返し指示例

・数字で表された段数

日本の編み図には、段数を表す数字が書き込まれています。
この数字を見て段数を確認しながら、編み図記号を目で追っていきます。
編み終わる段数も、最終段に書き添えられた数字を見て判断することができます。

・簡潔な補足説明テキスト

日本のパターンは主に編み図によって編み方を伝えますが、編み図だけでは表しきれない部分がないわけではありません。
そのような点については、補足的なテキストや解説文が書き添えられています。
テキストによる補足説明は、ほとんどの場合、要点が短くまとめられています。

英文パターンとの違い

・テキスト vs 記号

英文パターンはテキストが中心で、「Ch3, dc in next st」というように文字で編み方を示します。その指示通り編んでいくことで作品が出来あがります。
日本の編み図は、記号を使って直感的に編み方を示し、テキストによる解説は補足的なものです。編み図記号を見ながら、作品を編み進めていきます。

・読解の方向

英文パターンは、テキストをはじめから順に読み進めていくスタイルです。
日本のパターンは、編み物の進行方向にしたがって、編み図記号を目で追っていくスタイルです。

・編み方の理解

英文パターンは、テキストを読みながら、順を追って作品の編み方を把握し、テキストをすべて読み終えることで作品全体の編み方を理解します。
日本のパターンは、編み図を見て作品全体の編み方を理解したうえで編みはじめます。

・自由度と精度の違い

英文パターンでは、作り手の好みで編む段数を決めるよう指示するなど、自由度の高い作品も見られます。
日本では、編み図に段数が書き添えられているため、完成形の基準を数字で把握します。

まとめ

日本の編み図には、視覚的で効率的なかぎ針編みのパターン形式です。
その魅力を振り返ってみましょう。

・全体像の把握

編み方が図で示されているため、視覚的に編み方の全体像をつかみやすい。

・素早い理解

共通の編み図記号が他のパターンでも使われるため、一度記号を覚えれば、他のパターンも素早く理解できる。

・効率的な学び

視覚的なアプローチと記号によって効率化された解説は、かぎ針編み経験が浅い方にも非常に役立つ。

記号を覚えればどの国の方にもご理解いただけるため、世界中のかぎ針好きさんに作品を編んでいただくことができます。
このレッスンを通じて、日本の編み図の魅力と基本的な読み方を知り、かぎ針編みをいっそうお楽しみください!


次回に向けて

日本の編み図を理解するには、記号を読む力がカギとなります。
次回以降は、基本的な記号(くさり編み、こま編み、長編みなど)の紹介からスタートし、段階的に記号の理解を深めていきます。

次回 Guide 2 では、日本の編み図の基本的な記号を見ていきましょう。お楽しみに!

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